窓断熱

知らないと損する窓サッシ補助金制度|対象条件と申請方法をプロが解説

窓サッシの補助金の条件を確かめる、新しいサッシの窓とチェック表のイラスト


古いアルミサッシの窓が寒い、結露がひどい、開け閉めが重い。サッシごと新しくしたいけれど、補助金が使えるのか、どんな条件があるのかわからないという方は多いでしょう。

窓サッシの補助金は、国の「先進的窓リノベ2026事業」が中心で、サッシの交換・内窓の設置・ガラスの交換が対象です。ただし、登録製品を使うこと、今の窓と同じ大きさ・同じ数で交換することなど、見落としやすい条件があります。条件を外れると、同じ工事でも補助金を受け取れません。

この記事では、窓サッシの補助金で対象になる工事、対象条件、補助額の目安、申請方法と注意点を解説します。制度の内容は、2026年10月21日に公式サイトで確認したものです。

窓サッシの補助金はどんな工事が対象?

今の枠に新しい窓をかぶせる外窓交換(カバー工法)の図と、内窓・ガラス交換・はつり工法という補助対象のほかの工事の一覧
サッシごとの交換のほか、内窓の設置とガラス交換も補助の対象です。

国の補助金制度である先進的窓リノベ2026事業では、3種類の窓の工事が補助対象です。サッシごとの交換、内窓の設置、ガラスの交換です。どれもサッシやガラスの断熱性能を上げる工事で、既存住宅のリフォームに限られます。

窓サッシの補助金で対象になる工事
工事 内容 向いている窓
外窓交換(カバー工法) 今の枠の上から新しい窓枠をかぶせて交換 古くて開閉が重い窓
外窓交換(はつり工法) 壁を壊して枠ごと取り外し、新しい窓に交換 枠や下地が傷んでいる窓
内窓設置 今の窓の内側に、樹脂サッシの窓を足す 今の窓は使えるが寒さ・結露が気になる窓
ガラス交換 サッシはそのままで、ガラスを複層ガラスなどに交換 枠に傷みがない窓

サッシごと替えるならカバー工法かはつり工法

サッシそのものを新しくする工事は「外窓交換」と呼ばれ、カバー工法とはつり工法の2つがあります。カバー工法は壁を壊さずに済み、多くの場合1日程度で終わります。はつり工法は壁の補修を伴うため、費用と日数がかかります。

どちらを選べるかは、今の窓枠や壁の傷み具合で決まります。工法の選び方は、古い家の窓リフォームで工法を比べた記事で詳しく解説しています。

内窓は樹脂サッシの窓を足す方法

今のアルミサッシを残し、その内側に熱を伝えにくい樹脂サッシの窓を取り付けるのが内窓です。外窓交換より費用を抑えやすく、マンションでも工事しやすい方法です。内窓の補助額と国・都の併用例は、二重窓の補助金と金額をまとめた記事で紹介しています。

ガラス交換はサッシの材質で区分が変わる

ガラスだけを替える場合、同じガラスでも、今のサッシの材質との組み合わせで窓の性能区分が決まります。枠の断熱性は、木製・樹脂製、アルミと樹脂の複合、アルミなどの金属製の順に高くなります。アルミサッシのままだと、高い性能区分になりにくい点に注意が必要です。

制度情報:先進的窓リノベ2026事業「対象要件の詳細」、同「対象工事の詳細(ガラス交換)」(2026年10月21日確認)

窓サッシ補助金の対象条件を確認する

登録事業者との契約、対象製品、同じ大きさ・同じ数という満たす条件と、施主支給や窓を広げる工事など対象外になる例の一覧
条件を一つでも外れると、同じ工事でも補助金は受け取れません。

補助金を受け取るには、住宅や契約の相手、製品、窓の数と大きさなどの条件をすべて満たす必要があります。契約の前に、次の項目を事業者と確かめてください。

  • 建築から1年以上たった既存住宅で、所有者や家族、賃借人などが申し込む
  • 登録事業者(窓リノベ事業者)と工事請負契約を結ぶ
  • 事務局に登録された対象製品を使う
  • 外窓交換は、今の窓と同じ大きさ・同じ数・同じ位置で交換する
  • 1回の申請の補助額が合計5万円以上になる
  • 契約より前に工事を始めていない

登録事業者と契約し対象製品を使う

補助の対象は、窓リノベ事業者として登録された会社と契約した工事だけです。製品も、メーカーが申請し、事務局が性能を確認した対象製品に限られます。製品ごとに性能区分とサイズを記した性能証明書が発行され、補助額はこの証明書で決まります。

外窓交換は同じ大きさ・同じ数が条件

外窓交換は、今の窓と同じ規模・同じ数で行う工事が対象です。窓を広げる、位置を変える、新しく窓を開ける、サッシの数を増やすといった工事は、原則として対象外になります。リフォーム後に断熱等性能等級5を満たすことを評価書で示せる場合は、例外として認められます。

補助の対象にならないサッシ工事の例

  • 自分で買った窓の取り付けだけを依頼する工事(施主支給)
  • 中古品や展示品を使う工事
  • 今より省エネ性能が下がる窓に替える工事
  • はつり工法専用の製品をカバー工法で付けるなど、メーカーが保証しない方法の工事
  • 過去の先進的窓リノベ事業で補助を受けた窓をもう一度工事する場合
  • 外気に面していない窓の工事や、ドア交換だけの工事

制度情報:先進的窓リノベ2026事業「対象要件の詳細」、同「本事業の申請を検討されている方へ」(2026年10月21日確認)

サッシ交換の補助金は工法と性能で金額が変わる

戸建住宅・性能区分Sの外窓交換の補助額を、カバー工法とはつり工法で特大・大・中・小のサイズ別に比べた表
同じ窓でも、カバー工法のほうが補助額は高く設定されています。

外窓交換の補助額は、工法、建物の種類、窓の性能区分(グレード)と大きさで決まります。補助の上限は、1戸あたり最大100万円です。戸建住宅の場合、カバー工法の補助額はおおむねはつり工法より高く設定されています。

戸建住宅の外窓交換の補助額(1か所あたり)
工法・性能区分 特大 大 中 小
カバー工法 P 239,000円 188,000円 138,000円 89,000円
カバー工法 S 156,000円 124,000円 92,000円 60,000円
カバー工法 A 116,000円 88,000円 66,000円 41,000円
はつり工法 P 194,000円 149,000円 110,000円 69,000円
はつり工法 S 117,000円 92,000円 68,000円 44,000円
はつり工法 A 86,000円 63,000円 48,000円 29,000円

サイズは窓の面積で、特大は4.0㎡以上、大は2.8㎡以上、中は1.6㎡以上、小は0.2㎡以上1.6㎡未満です。性能区分は熱の伝わりにくさを表し、P、S、Aの順に高性能です。集合住宅は金額が異なります。

同じ窓でも工法で補助額に差が出る

戸建住宅の腰高窓(中)を性能区分Sの窓に替える場合で比べます。カバー工法は92,000円、はつり工法は68,000円です。小さな窓をはつり工法・性能区分Sで1か所だけ替えると44,000円で、5万円に届きません。工法を決める前に、補助額も見積もりと一緒に確認しておきましょう。

東京都の制度で上乗せできる

都内の既存住宅では、東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」も利用できます。外窓交換の助成単価は、性能区分Sの中サイズで110,000円です。国の補助金と併用できますが、国と都の合計は税抜の工事費が上限で、契約の前に事前申込が必要です。

性能区分B以下の窓は窓リノベの対象外ですが、みらいエコ住宅2026事業の対象になる場合があります。ただし、床・壁・天井の断熱などと組み合わせる工事が前提です。

制度情報:先進的窓リノベ2026事業「外窓交換(カバー工法)」、同「外窓交換(はつり工法)」、クール・ネット東京「令和8年度 既存住宅における省エネ改修促進事業」、みらいエコ住宅2026事業「開口部の断熱改修」(2026年10月21日確認)

窓サッシ補助金の申請方法と期限

相談・契約・工事前写真と着工、完了と引渡し・交付申請・補助金の還元という申請の流れと、予約と申請の期限を示す一覧
交付申請の予約は11月16日、交付申請は遅くとも12月31日までです。

窓サッシの補助金は、住む人ではなく、工事を行う登録事業者が申請します。住む人は、契約と書類の用意で手続きに協力します。

  1. 登録事業者に相談し、現地調査と見積もりを受ける
  2. 工事請負契約と共同事業実施規約を結ぶ
  3. 工事前の写真を撮り、工事を始める
  4. 必要に応じて交付申請の予約をする(2026年11月16日まで)
  5. 工事の完了・引渡しのあと、事業者が交付申請をする(遅くとも2026年12月31日まで)
  6. 交付決定後、補助金が工事代金への充当か現金で還元される

交付申請の予約は、2026年11月16日で受付を終えると公表されています。交付申請は、予算の上限に達するか、遅くとも12月31日までです。2026年10月20日時点の申請額は、予算の30%でした。

工事前の写真は提出の免除がなく、撮り忘れた窓は補助を受けられません。年内に間に合わせる日程の組み方は、窓リノベ補助金の期限と逆算の記事を参考にしてください。

制度情報:先進的窓リノベ2026事業「申請手続きの詳細」、同「交付申請の予約の受付終了について」(2026年10月21日確認)

窓サッシの補助金で知らないと損する注意点

窓の大きさを変えない、マンションは管理組合へ、困っている窓から優先という工事の決め方と、見積書で確かめる項目の一覧
見積書には、製品名・性能区分・窓ごとの補助額を書いてもらいます。

補助金で損をしやすいのは、工事の内容が条件から外れていることに、契約のあとで気づく場合です。次の4点は、見積もりの段階で確かめておきましょう。

窓の大きさや形を変えると対象外になりやすい

交換のついでに窓を広げたり、2枚の窓を1枚にまとめたりすると、条件を満たさなくなることがあります。窓を小さくする場合も、対象になるかを事前に確認してください。開口が少し小さくなるカバー工法とは、扱いが異なります。

マンションのサッシは管理組合の確認が必要

マンションの窓サッシや窓ガラスは、多くの管理規約で共用部分とされています。個人で外窓を交換するには管理組合の承認が必要で、認められないこともあります。その場合は、室内側の工事である内窓が現実的な選択肢になります。

見積書に製品名と性能区分を書いてもらう

同じメーカーの窓でも、ガラスの仕様で性能区分が変わり、補助額も変わります。見積書には、製品名と性能区分、窓ごとのサイズ区分と補助額を書いてもらいましょう。補助前の総額と、補助金の還元方法もあわせて比べると判断しやすくなります。

補助金のためだけに工事を広げない

補助額を5万円以上にするために窓の数を増やすより、寒さや結露で困っている部屋の窓から優先するほうが満足につながります。窓の断熱リフォーム全体の進め方は、失敗しないための9つのチェック項目で確認できます。

よくある質問と相談の準備

窓とサッシの写真、困っていること、工事したい窓の数という相談前の準備を示す図
写真と窓の数がわかると、使える工法と補助額の目安をお伝えできます。

よくある質問

アルミサッシを樹脂サッシに替えると補助金は出ますか?

対象製品で、性能区分P・S・Aの窓に替える工事なら、外窓交換として対象になります。今の窓と同じ大きさ・同じ数で替えることが条件です。

サッシの部品交換や建て付けの調整も補助の対象ですか?

戸車やクレセントの交換、建て付けの調整だけの工事は、断熱性能を上げる工事ではないため対象になりません。サッシの交換や内窓の設置と一緒に行う場合も、補助額の計算には入りません。

賃貸住宅のサッシでも補助金は使えますか?

国の制度では、住宅の所有者だけでなく賃借人も対象者に含まれます。ただし、窓の工事には所有者の承諾が必要です。

玄関ドアも一緒に替えられますか?

窓の工事と同じ契約で、同時に申請する場合に限り、ドア交換も補助の対象になります。ドアだけの交換は対象外です。

サッシの写真と困っていることを伝えてください

窓サッシの補助金は、工事の種類と対象条件、工法ごとの金額を知っておくと、受け取り損ねを防ぎやすくなります。大切なのは、契約の前に、製品と窓の大きさ、手続きの順番を事業者と確かめることです。

マドリモ工房は、先進的窓リノベ2026事業の登録事業者です。東京・埼玉を中心に、サッシの交換・内窓の設置と補助金の申請に対応しています。窓全体と枠まわりの写真、窓の数、困っていることをお知らせください。使える工法と補助額の目安をあわせてお伝えします。

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