マンションの暑さ対策!クールネット東京を活用する内窓術
「マンションの部屋が暑すぎて、エアコンをフル稼働させても全然涼しくならない…」 そんな悩みを抱えていませんか?。
実は、夏の暑さの原因の多くは窓にあります。
外からの熱気は窓ガラスを通じて室内に流れ込んでくるため、いくらエアコンを強くしても根本的な解決にはなりません。
そこで注目したいのが内窓の設置です。
既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付けるだけで、断熱性能がぐっと高まり、夏の暑さを大幅に軽減できます。
さらに嬉しいのが、東京都ではクールネット東京(公益財団法人東京都環境公社)を通じて、内窓設置などの窓断熱リフォームに助成金が出る制度があること。
うまく活用すれば、自己負担をぐっと抑えながら快適な住まいを手に入れられます。
この記事では、マンションの暑さ対策として内窓がなぜ有効なのかをわかりやすく解説したうえで、クールネット東京の助成制度の概要や活用ポイントをご紹介します。
マンションが暑くなる原因は窓にあった
マンションの部屋が猛烈に暑くなる理由、実はほとんどが「窓」に集約されています。
構造的な特徴から、なぜ窓が暑さの主役になるのかを確認してみましょう。
夏の熱の大部分は窓から侵入している
一般的に、夏の室内に入り込む熱の約70%は窓から来ると言われています。
単板ガラスやアルミサッシは断熱性が低く、外の熱気をほとんどそのまま通してしまいます。
マンションは気密性が高い分、一度室内に入り込んだ熱が逃げにくく、どんどん蓄積されていくのです。
特に夏の西日は強烈で、午後から夕方にかけて窓ガラスが熱を大量に吸収します。
コンクリートや外壁も熱を蓄えるため、夜になっても室温がなかなか下がらない「熱帯夜」の主な原因になります。
東京のような都市部ではヒートアイランド現象の影響もあり、快適な住環境を維持するためには、窓からの熱侵入をいかに防ぐかが重要な課題になっています。
アルミサッシが暑さをさらに悪化させる理由
多くのマンションで使われているアルミサッシは、熱を非常に伝えやすい素材です。
熱伝導率の高さは樹脂製サッシの約1,000倍とも言われており、外の熱をそのままダイレクトに室内へ運んでしまいます。
また、ガラスが1枚だけの単板ガラスは、断熱効果がほとんど期待できません。
外気温が上がるにつれてガラス表面の温度も上昇し、輻射熱として室内に熱を放出し続けます。
つまり、アルミサッシ+単板ガラスの組み合わせが、マンションの暑さを招く最大の要因といえるのです。
この問題を根本から解決できるのが、内窓の設置というわけです。
暑さ対策に内窓が効く理由
内窓とは、既存の窓の室内側にもう一枚窓を追加設置するリフォームのことです。
クールネット東京の助成対象にもなっており、マンションの暑さ対策として非常に効果的な方法です。
二重窓が生み出す「空気の層」の効果
内窓を設置すると、既存の窓と新しい窓の間に空気の層が生まれます。
この空気の層が断熱材の役割を果たし、外からの熱が室内に伝わるのを大幅に遮断してくれます。
空気は熱を伝えにくい性質を持っているため、二重窓にするだけで窓の断熱性能は飛躍的にアップします。
夏は外の熱気を遮り、冬は室内の暖かさを逃がさない、まさに一石二鳥の対策です。
また、内窓に使われるガラスにはLow-E複層ガラス(低放射複層ガラス)という高性能タイプもあります。
特殊な金属膜が太陽からの輻射熱を反射するため、遮熱効果がさらに高まります。
内窓設置が選ばれる4つのメリット
内窓が暑さ対策として多くの方に選ばれているのには、明確な理由があります。
- 工事が短時間で完了する:一窓あたり30〜60分程度で設置できるため、生活への影響が少ない
- マンションでも設置しやすい:既存の窓枠を壊さないため、管理組合への影響が少なく、専有部分の工事として対応できるケースが多い
- 断熱・遮熱・防音・結露防止の4役をこなす:一度の工事で複数の課題を解決できる
- 助成金の対象になりやすい:クールネット東京をはじめとする助成制度の対象となるため、費用負担を抑えられる
内窓と他の暑さ対策を比較してみると
内窓以外にも、さまざまな暑さ対策があります。
それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 対策方法 | 効果の持続性 | コスト目安 | 工事の手軽さ | 助成金の対象 |
|---|---|---|---|---|
| 内窓設置 | 半永久的 | 中〜高 | ◎ | ○(クールネット東京など) |
| 遮熱カーテン・ブラインド | 数年〜10年 | 低〜中 | ◎ | × |
| 遮熱フィルム貼り付け | 5〜10年 | 低〜中 | ○ | △(種類による) |
| 外窓交換(カバー工法) | 半永久的 | 高 | △ | ○(クールネット東京など) |
| エアコン買い替え | 10〜15年 | 中〜高 | ○ | △(機種による) |
このように、内窓設置は「効果の高さ」「工事のしやすさ」「助成金の活用しやすさ」のバランスが非常に優れた暑さ対策です。
特にマンションでは外窓交換に制約がある場合も多いため、内窓はファーストチョイスとして検討する価値があります。
クールネット東京の助成制度を活用しよう
暑さ対策として内窓設置を検討するなら、ぜひ使いたいのがクールネット東京による助成制度です。
東京都が省エネ・脱炭素化を推進するために設けた制度で、既存住宅の断熱リフォームにかかる費用の一部を助成してもらえます。
出典:クール・ネット東京|東京都地球温暖化防止活動推進センター制度の基本的な仕組みと対象工事
2026年度は「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」として、クールネット東京を通じて申請を受け付けています。
東京都内の既存住宅(戸建・集合住宅)が対象で、新築住宅は対象外です。
助成の対象となる工事の種類は以下のとおりです。
- 内窓設置:既存窓の内側に新しい窓を追加する
- 外窓交換(カバー工法):既存の窓枠に被せる形で新しい窓に交換する
- 外窓交換(はつり工法):既存の窓枠ごと撤去して新しい窓に交換する
- ガラス交換:窓枠はそのままでガラスのみを高性能なものに交換する
- ドア交換:高断熱ドアへの交換
これらの工事に使用する製品は、国の補助制度に登録された製品であることが条件となります。
施工前に必ず施工事業者へ確認するようにしましょう。
助成額はどのくらいもらえるの?
助成額は、窓のサイズと性能グレード(断熱性能)によって細かく設定されています。
性能グレードは熱貫流率(Uw値)という断熱性能の指標によって、P・S・A・Bの4段階に分類されます。
窓のサイズの区分は以下のとおりです。
- 特大:4.0㎡以上
- 大:2.8㎡以上4.0㎡未満
- 中:1.6㎡以上2.8㎡未満
- 小:0.2㎡以上1.6㎡未満
たとえば内窓設置・外窓交換の場合、最高グレードであるPグレード(Uw値1.1W/㎡・K以下)の特大サイズでは1窓あたり133,000円、小サイズでは46,000円の助成が受けられます。
一方、最も断熱性能が低いBグレード(Uw値2.3W/㎡・K以下)でも特大サイズで20,000円、小サイズで10,000円の助成が受けられます。
1回の申請で受け取れる合計助成額の上限は、戸別改修の場合で1戸あたり最大200万円(断熱防犯窓の場合は最大300万円)となっています。
関連記事:【2026年度】クールネット東京の窓断熱リフォーム助成金まとめ!変更点・申請方法を解説|マドリモ工房
2026年度の注目ポイント:助成単価が大幅アップ
2026年度の制度では、高断熱窓・ドアへの助成単価が大幅に拡充されました。
従来の「工事費の3分の1相当」から「2分の1相当」へと引き上げられており、実質的な補助額が約1.5倍になっています。
これは、内窓設置を検討している方にとって非常に大きなメリットです。
少ない自己負担で断熱性能の高い窓に交換できるチャンスといえます。
また、集合住宅の管理組合が50戸以上の窓・ドアを一斉に改修する場合には、助成額が1.2倍に割増される特例もあります。
大規模マンションで管理組合が主導する改修工事には、特に有利な制度設計となっています。
クールネット東京の申請手順と注意点
助成金を確実に受け取るには、正しい手順で申請を進めることが欠かせません。
申請の流れと、2026年度から新たに変わったポイントを整理しておきましょう。
申請の基本的な流れ
最も重要なのは、工事着工前に事前申込を済ませることです。
工事が終わってから申請しても、助成の対象にはなりません。
必ずリフォーム計画の早い段階で制度の活用を検討してください。
申請の基本的な流れは以下のとおりです。
- クールネット東京の登録事業者に相談・見積もりを依頼する
- 電子申請システムからクールネット東京へ事前申込を行う
- 事前申込の承認通知を受け取る
- 承認通知を確認してから工事契約を締結する
- 工事を実施する
- 工事完了後に実績報告を提出する
- 助成額の確定通知を受け取り、助成金が交付される
なお、申請はすべて電子申請システムで行います。
紙媒体での受付は原則として対応していないため、注意が必要です。
2026年度からの重要な変更点:支払い証明書の提出が必須化
2026年度から、実績報告時に金融機関が発行する支払い証明書の提出が義務化されました。
不正防止のための措置で、現金での直接支払いは助成の対象外となります。
認められる証明書類の例をまとめると、次のようになります。
- 銀行窓口での振込明細書
- ネットバンキングの振込履歴(印刷またはスクリーンショット)
- クレジットカードの利用明細書
- 電子マネー・デビットカードの支払明細書
一方、ATMでの振込明細やローン契約明細書は対象外となっています。
ATMの振込明細は金融機関発行の正式な証明書とは認められない点に要注意です。
支払い方法については、工事契約の前に施工事業者としっかり確認しておくことをおすすめします。
申請前に確認しておきたい3つのポイント
スムーズに助成金を受け取るために、事前に押さえておくべきポイントがあります。
施工は必ず「登録事業者」に依頼する
クールネット東京の助成制度を利用するには、クールネット東京に登録された事業者による施工が必須条件です。
どれだけ良い工事をしても、未登録の業者では助成対象外となってしまいます。
クールネット東京の公式サイトで登録事業者を検索でき、複数の事業者から見積もりを取ることが推奨されます。
設置する製品が「国の登録製品」かどうかを確認する
助成対象となるのは、国の補助制度に登録された製品を使用した工事に限られます。
型番や仕様について、事業者に事前確認を必ず行いましょう。
集合住宅では管理組合の承認が必要になる場合がある
マンションで内窓を設置する場合、専有部分の工事として進められることがほとんどですが、工事の範囲によっては管理組合の承認書類が必要になることがあります。
事前に管理規約や管理組合の方針を確認しておくと安心です。
助成金と組み合わせて賢くリフォームするコツ
クールネット東京の助成制度を最大限に活かすには、いくつかの工夫が役立ちます。
自己負担をさらに抑えながら、効果的な暑さ対策を実現するためのポイントをご紹介します。
国の補助制度との組み合わせを検討する
クールネット東京の助成制度は、国が実施する省エネリフォーム向けの補助制度と併用できるケースがあるとされています。
住宅省エネ関連の補助制度と組み合わせることで、さらに実質負担を減らせる可能性があります。
ただし、制度の改訂や予算状況によって内容が変わることもあります。
申請前には必ず最新の要綱をクールネット東京や施工事業者に確認するようにしてください。
最新の助成制度の詳細や申請方法については、こちらの記事(https://madorimo.com/blog/20260227-233/)でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
優先度の高い窓から着手するのが賢い選択
マンション全体の窓を一度に内窓化するのが理想ですが、費用面で難しい場合もあります。
そのような場合は、熱の影響が大きい窓から優先的に着手するのが賢い方法です。
優先度の高い窓の例を挙げると次のようになります。
- リビングの南面・西面の大きな窓:日照時間が長く、熱の侵入量が多い
- 寝室の窓:睡眠の質に直結するため、快適性の向上効果が実感しやすい
- 日当たりの良い西向きの窓:夕方の西日が強く、室温上昇への影響が大きい
小さい窓より大きい窓から対策すると、コスト対効果が高くなります。
また、助成額もサイズが大きい窓ほど高額になるため、助成制度との相性も良いです。
性能グレードはできるだけ高いものを選ぶ
助成単価は性能グレードが高いほど多く設定されているため、同じ工事費をかけるならなるべく高グレードの製品を選んだほうが、受け取れる助成額が増えます。
特に最高グレードであるPグレード(Uw値1.1W/㎡・K以下)は助成額が最も高く設定されており、長期的な省エネ効果も最大化できます。
断熱性能の高い製品は初期費用がかかりますが、助成金でカバーできる部分が大きくなるため、結果的にお得になるケースが多いです。
まとめ
マンションの暑さ対策として、内窓の設置は即効性・持続性・費用対効果のすべてにおいて優れた選択肢です。
クールネット東京の助成制度を活用すれば、高性能な内窓をぐっとお得な費用で手に入れることができます。
申請には事前申込が必須なので、まずは登録事業者への相談から始めてみましょう。
今夏の暑さに悩む前に、ぜひ内窓リフォームを検討してみてください。